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「…持田くん?」
「すいません。いいって言ってもらえると思わなくて。余裕のあるかっこいい男でいたいのに、正直いまパニくってます。」
「大丈夫だよ。そのままの持田くんで充分かっこいいから。」
「ありがとうございます。」
「行こう、水族館。」
久しぶりに男の子と手を繋いで歩いた。
もしこの相手が大介くんだったら…。
いや、彼はアイドルだからそもそもこんなことはできないか。
堂々と隣に並んで手を繋いで外を歩いたり、人目を気にせず喋りたいことを好きなように喋ったり。
水族館にも行けない。
ショッピングだって映画だって、気軽に外食することだってできない。
仮に大介くんと付き合えたところできないことだらけ。
それよりも2人でできることがたくさんある持田くんといた方が絶対に、絶対に…。
「Aさん。」
「へ…?」
「大丈夫ですか?ボーッとして。」
「だ、大丈夫。ごめん。水族館ってやっぱり癒されるなぁって思って。」
「いいですよね。俺も好きです。落ち着きますよね」
「うんうん、わかる。」
「あ、Aさん!この水槽の中にタツノオトシゴ隠れてるみたいですよ!」
「え、タツノオトシゴ?」
「探しましょうよ。」
「探す!見たい見たい!」
「じゃあ、先に見つけられた方が勝ち。負けたら夜メシ奢りっていうのはどうですか?」
「その勝負…のった。」
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minese(プロフ) - ありがとうございます、助かりました (5月2日 12時) (レス) id: 8f46ce7c6e (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - mineseさん» 題名は『玉響-moment』です(* ᴗ͈ˬᴗ͈)” (5月2日 12時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
minese(プロフ) - 題名を教えてください (5月2日 11時) (レス) id: 8f46ce7c6e (このIDを非表示/違反報告)
minese(プロフ) - そうなんですか⁉ありがとうございます (5月2日 11時) (レス) id: 8f46ce7c6e (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - mineseさん» 目黒くんのお話ありますよ!お手数ですが私の作品一覧を見ていただければと思います。 (5月1日 16時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2024年4月7日 16時