紅一点×SnowMan⑨ (ページ7)

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しばらくして機内も明るくなり、
再びご飯が運ばれてくる。

目『食べない？』

「うん。この袋に入ったパンだけ食べる。」

目『じゃあおかずもらお。』

やっぱ男の人ってたくさん食べるんだなー。
そんなことを考えながら蓮を見ていたら、
私の視線に気づいたらしい。

目『そんな見られたら恥ずかしいんだけど。』

「あ、ごめん。」

目『どうしたの？』

「いや、たくさん食べるなって思っただけ。」

そう伝えたら、蓮はにこりと笑って
食べているスクランブルエッグを口に入れてきた。

「ふぁ？」

目『あはは、すごい顔。おいしい？』

「ふぉいしい。」

もぐもぐと口に入れられたスクランブルエッグを食べる。

そんなことをしていたらタイに到着した。

向『第二の故郷やで〜。』

「มันร้อน」【暑いですね。】

向『え？タイ語話せるん？』

「ไม่มีทาง. แค่คำพูดง่ายๆ。」
【まさか。簡単な単語だけ。】

向『ฉันสามารถคุยได้。』【話せてるやん。】

康ちゃんはまさかのタイ語でやり取りできるのが
嬉しそうだ。他のメンバーはきょとんとしている。

阿『え？Aってタイ語話せたっけ？』

「まさか。今回の遠征のために少し勉強しただけ。」

向『いや、それにしても会話できてるやん。』

少し、だなんて謙遜したけど、実はかなり勉強した。

これからSnowManがアジア圏に
進出することを考えたら、やはりアジア圏の
言葉を理解できる人間は1人でも多い方がいいだろう。

そう思っていたから。幸いにも英語はできるし、
中国語も昔から勉強していたからそこそこわかる。

あとは康ちゃんが加入した際に今後、
タイに行くこともあるかもとタイ語を勉強しはじめていた。

もちろんラウールのお父さんの故郷の言語である
スペイン語もだ。

生かす場がなかったら、
まあ、それはそれでなんて思っていたから。

今回使う機会があって嬉しい。

ホテルに向かい、部屋に入る。

私は女性なので、当然1人部屋だ。

蓮が1人部屋で、【Aと一緒の部屋でいいよ】
なんて言った時は他のメンバーが少し荒れたけど。

荷物を一通り荷解きして、夏の服に着替える。
外に散歩でも行こうかな。

ここは日本ではないから、
そんなに変装する必要も無さそうだ。

ポシェットとサングラスを持って部屋の扉を閉める。

エントランスから外に出た時、ある人に遭遇した。